第5回日本分子脳神経外科学会
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会長挨拶

会長:桐野高明先生

 ポストゲノム時代において、脳神経疾患に関わる遺伝子解析、遺伝子治療、再生医療など分子レベルの基礎研究を臨床応用につなげていくことが、脳神経外科の今後の進歩に必須の条件となってきました。日本分子脳神経外科学会は、基礎研究から生まれた結果を生かすために、広く知識の交流を行うことを目的として発足し、本年で第5回目を向かえました。近年、臨床に関連した遺伝子解析の知見が飛躍的に増大し、テーラーメード医療が実践されるようになって来ました。また、ゲノム改変や細胞工学技術の目覚ましい進歩により、脳神経疾患に対する新しいアプローチの治療法の可能性が拡大しつつあります。本会をこのような基礎と臨床の知識の融合の場として位置づけていただき、最新の情報交換を通じて将来の方向性を論議して頂ければ幸いであると考えます。

 特別講演にはハーバード大学マサチューセッツ総合病院脳神経外科の Robert L. Martuza教授をお迎えし、遺伝子組換えウイルスを用いた脳腫瘍のウイルス療法についてご講演頂きます。また国内からは、東京大学大学院医学系研究科免疫学講座教授の谷口維紹先生にがんと免疫の調節をつなぐインターフェロンとIRFファミリー転写因子について、東京大学大学院医学系研究科神経内科学教授の辻省次先生に神経変性疾患の分子生物学的機序の最新知識について、それぞれご講演頂く予定です。一般演題は全国より、どれも新しい知見にあふれた56題のご応募を頂きました。会員の皆様には、どうぞ活発な論議をして頂き、充実した2日間をお過ごし頂きたく存じます。本会が、今後の脳神経疾患における医療の発展に少しでも貢献できれば幸いです。

 最後に、本学会の開催にあたりご尽力頂きました多くの方々並びにご協力頂きました企業各位に厚く御礼申し上げます。

平成16年8月吉日

第5回日本分子脳神経外科学会
会長 桐野 高明
   (東京大学大学院医学系研究科脳神経外科)